ブログ

Part2 これからの時間の過ごし方(お願い)

2020年4月22日 14時01分

 今、子どもたちは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、これまでに私たちが経験したことのない時代を生きています。そして、今後も未曽有の出来事が起こるかもしれません。

 そんな子どもたちに、私は、次の2つのことをお願いしたいのです。(次のことは、入学式でもお話させていただきました。)

 まず、一つ目は「将来の夢をもち、その夢の実現のために、努力してほしい!」ということです。

 自分は、将来こういうことをしてみたい、こうなりたい、という「夢」がなくては、今、何を頑張ればよいのか、どのくらい頑張ればよいのか、わかりません。充実した中学校生活やその後の人生を送るために、まず、これから自分が進むべき道、「将来への夢」をもってほしいのです。

 今、新型コロナウイルス感染防止のために、いろいろな行事が中止になったり、規模が縮小されたりしています。このことは、みなさんにとっても非常に残念であり、ピンチと感じるかもしれません。 

 しかし、みなさんには、自由にできる時間があります。この時間を利用して、ご家族のみなさんと、自分の将来について、じっくりと、納得できるまで話し合ってみてはどうでしょうか。

 また、いろいろな本を読んで、知識をたくさん習得してはどうでしょう。例えば、世界の偉人の伝記などを読むと、その人のすばらしい考え方や生き方の疑似体験ができます。それは、みなさんが実際に時間をかけて経験するのと同じくらい、すばらしい体験になるかもしれません。自分が、進むべき道を示してくれるかもしれません。そうなると、ピンチが、将来への大きなチャンスに変わると思います。ぜひ、実行してほしいと思います。

  二つ目は、「今日しなければならないことは、その日のうちにできるよう努力する!」ということです。

 中学校生活は三年間しかありません。三年後には、自分の進むべき道を自分で決め、新しい世界へ進んで行かなければなりません。              

 皆さんは、親鸞上人という人を知っていますか。鎌倉時代に浄土真宗を広めた人です。その親鸞上人の歌に、次のような一節があります。『明日ありと思う心があだざくら、夜半にあらし吹かぬものかは』これは、ある春の日、桜が美しく咲いている。ゆっくり花見に行きたいが、今日は行けないので、明日にしようと思っている。でも、もし、夜になって急に強い風が吹いて、美しく咲いた桜の花が一晩のうちに散ってしまうと、その桜を見ることができず、後悔するだろうなあ、という意味だと思います。「明日があるから、明日にしよう。」「明日でいいや。」と、延ばし延ばしにしていると、せっかく目の前にある大きなチャンスが逃げてしまう、という意味だと思うのです。 

 また、皆さんがよく知っている、一代で百姓から天下を統一した豊臣秀吉は、家来の黒田官兵衛から「殿下の成功の秘訣は何ですか」と尋ねられると、秀吉は「今せねばならぬことは、今することだ。」と答えたそうです。この2つのお話から、秀吉も親鸞も同じ心構えをもっていたと思うのです。そして、この考え方こそ、自分の夢を実現するための秘訣なのかもしれません。

 皆さんが活躍する二十一世紀は、今回の新型コロナウイルス感染のように、これまで起こりえなかったことが起こってしまう、変化の激しい想定できない社会かもしれません。昨日まで「当たり前にできていたこと」が、今日は「できなくなってしまう」そんな、毎日かもしれません。ですから、今を大切にして、今、目の前にあるチャンスを、しっかり自分のものにしてほしいのです。

 本校を卒業する時には、多くの実践に取り組み、様々な体験をして、たくましく、そして、夢の実現に向かって、大きな一歩を踏み出している。そんなみなさんの成長した姿を見ることを今から楽しみにしております。

 これからの中学校生活、何よりも、今を、しっかりと生きていきましょう。私たち教師集団も、そんなみなさんと共に歩んで行きたいと思っています。

 共に頑張りましょう。期待しています。

 さて、それでは、さっそく、今から何をしますか?